メリット・ポイント

• 近年クラウド会計のベンダーは多くなっているが、MJSはシステムや社員がある程度成熟しているため、安心感がある、と同社代表である税理士の酒井氏。 もともとアネットとしてクラウド基盤にサービスを載せて提供するなど、時代に先駆けた取り組みは行っていたが、MJSは柔軟に販売方法を対応してくれたため、思っていたサービス提供ができたという。 逆に、MJSのアイデアや提案に乗って、お客さんに販売をすることもあるが、このような相互関係でのタッグの組みかたは、他の会社とはできないと話していただいた。

企業紹介

　株式会社アネットは、長野県の伊那市・駒ヶ根市を中心に、税理士・公認会計士事務所を母体として、お客様にIT化の提案から会計・税務の専門的サポートまでを広くサービス提供している企業。
所長の酒井氏は、大学卒業後に国内大手監査法人に勤めた後、平成5年より地元長野県にて、公認会計士としての経験とITの知識を活かし、事務所を開業した。
　現在は、税理士事務所および公認会計士事務所としての税務申告業務や監査業務の他、自身のファイナンシャルプランナーとしての知見を活かし、保険商品自体を取扱うが、それにとどまらず、保険証券の分析サービスといった独自のサービス提供も多なっているのが特徴だ。

　「お客様（顧問先）の状況を見て、なにか提案できることはないかを考えるのも、我々の役割」と酒井氏。
国や自治体の実施する補助金事業等も、お客様が情報を知らないうちから情報提供をするなど、「待ち」姿勢では居ないのが、お客様が提案を受け入れてくれる上での土壌だと話す。
先述の通り、お客様からのニーズから、独自に事業保険等の取り扱いも行っていたが、保険金の積立の管理が課題となった際は、適当な管理システムが世になかったことから、アネット自らシステムを開発し提供するなど、常に新しいニーズを捉え続けている。

パートナー契約に至った経緯

　株式会社アネットとMJSとの協業は、平成5年頃、MJSのシステムを事務所でご使用いただくために導入したのがきっかけ。
そのころは先代の先生が率いていた事務所を、平成6年に酒井先生が引き継ぎ、それに伴ってMJSのシステムをメインに使うことに。
パートナー契約は、MJSのシステム利用開始後に、幅広い顧問先サポートを行っていたアネットのサービスメニューを知ったMJSの営業担当社が、ぜひMJSとしてもシステム面でのバックアップを行いたいと申し出たところ、快諾いただき、パートナー契約の締結に至った。

　事務所を引き継いだ当初より「純粋な記帳代行や決算の支援だけでは、会計事務所市場は価格競争ばかりになってしまい、今後ビジネスを拡大することは難しい」と考えた酒井先生は、２０年程前に自社でクラウド基盤をお客様に提供する体制を構築。
当初は事務所の小型サーバーからクラウドでのサービス提供を始め、お客様のニーズに都度応えつつ業務範囲を拡大した結果、様々な独自のサービス提供を行うに至った。今後は新たな形態で、独自のネットワーク基盤を使ったクラウドサービスを提供することも視野に入れているという。

成約商談の事例

株式会社アネットのエンドユーザーの多くは会計事務所の顧問先様。
建設・医療・製造など、エンドユーザーの業種も多種多様だ。
MJSの企業向けシステムを提案いただくことも多いが「会社で別の基幹業務システムが動いている場合でも、MJSの財務パッケージはデータの連動が比較的行いやすいため、システム連携時のデータ変換やインポートといった２度手間を解消する提案がしやすい」と酒井氏。

　また、システムの内容だけでなく、会社の課題をしっかりと把握した上で提案ができるのも、アネットの強みだ。
会計事務所として、顧問先企業のことは業務内容から経営課題まで理解ができているため、システムベンダーやSIerによるシステム提案と異なり、今まさに会社が直面している問題の解決を提案できる。
酒井先生は「顧問先の現状を誰よりもよく把握している会計事務所こそ、IT化の支援には適任」と話す。